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研ぎもの

投稿者:(S)

togi仕事をリタイアすると趣味を持ってないと時間が潰せない、と他人は言う。幸か不幸か、今はまだリタイアしてないので趣味がなくても痛痒を感じないが、本当に一線を退いたら直ぐにボケが始まるかも、という恐れはある。

好きでないと趣味にはならないし、継続性がないと趣味とは言えない。かといって「仕事が趣味だ」とは言いたくはない。「趣味のない人間なんて、味も素っ気もない」と言われると辛いので、趣味は?と聞かれると“研ぎもの”と答える。 「えっ、研ぎもの?」。「そう、研ぎもの」。

私は30代の終わりから40代前半まで、木工に凝ったことがある。一時は生涯の仕事にしようかと思うほど入れ込んだ。そのとき覚えたのが“研ぎ”の面白さである。木を削るより道具を仕立てることのほうが性に合っていることを知ったが、いかんせん、それではメシが食えない。結局、本業のデザイナーをやめることなく、“研ぎもの”が趣味になった。

刃物を研いでいるときは頭の中を空にしなければならない。雑念が入ると上手く研げないし、自分の指を研いだり切ったりするからだ。また、家人とトラブったときなどは刃物が近くにあると危ない。そんなこんなで、趣味に没頭する間隔が開くことになる。

趣味であるから当然薀蓄を述べたい。しかし、他人のその類の話を聞くのはつまらないだろうからここではやめておこう。それでも、「仕上げの砥石は京都・鳴滝の本山(ほんやま)砥が最高であり…」と、一言述べたくなるのが趣味の悪いところか。 

【写真は自宅キッチンのシンクを利用した研ぎ場。砥石は天草砥、刃物は東京・深川の鍛冶師、左久作製小刀】 (S)


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