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秋の色

投稿者:(S)

秋の色

先日の列車の旅では、期待したほど紅葉が見られなかった。しかし、秋が深まっているのは確かで、近所でも赤や黄色に葉を染めている木々が見られる。京都の名所には及ばないまでも、太宰府の竈門神社や光明禅寺などの紅葉は美しい。

錦秋とはよく言ったものである。錦織りなす秋の風景は、減ったとはいえ日本のどこでも見られ、この国に生まれ、暮すことの喜びを感じる人は多いだろう。

その錦の色に先人は様々な名をつけたのはご存知のとおり。身近な「栗色」や「柿色」などはすぐに思い浮かべることができる。しかし、「黄蘗(きはだ)」や「猩猩緋(しょうじょうひ)」といった色を問われれば、私は「黄」や「緋」という文字にすがって答えるよりほかない。

日本の伝統色は、染色家吉岡幸雄さんの「色の歴史手帖」で100色、DICの色見本では300色を超す。更に、「襲(かさね)」という複数の色を合わせて表現する色目もある。秋を示す「黄朽葉」や「落栗色」といったものは2色を重ねてひとつの色と見たものだ。それほど日本人は自然の色に細やかであったということであり、恐らくこんな民族は世界では類がないだろう。それもこれも明確な四季があってこその文化である。

ところで、上の写真、山の中腹にスックと立つ、みごとに色づいた広葉樹、…にしては葉が大きい? 実はこれ、20センチにも満たない盆栽(楓の一種)をベランダの柵に載せ、借景を入れて撮ったもの。トリック写真でごめんなさい。(S)


コメント:3

MK 09-12-01 (火) 13:49

ブログを拝見して、以前とある大学のサインを計画・制作する際「環境/景観色彩」というものを学んだことを思い出しました。

人の色彩やデザインに関する感性は、自分が育ったところの魅力、すなわち環境によるところが大きく、
なかでも風土環境から受ける影響は、意識している以上に大きいとのことでした。
同じ日本の中でも太平洋側(清色風土)、日本海側(濁色風土)などのように分類されるそうです。
現代社会の都会で生まれ育った僕は、果たしてどんな影響を受けているんだろうか?
なんてことを考えたものです。

ちなみに僕の中で「秋の色」と聞いて一番に思い出すのは、
幼少時代、父親の田舎で見た真っ赤な夕焼け空を、さらに赤く彩るアキアカネの大群の色です。

(S)さんや、(M)さんの「秋の色」はどんな「色」ですか?

M 09-12-01 (火) 22:57

MKさんコメントをありがとうございます。
先日新聞に、ある高名な評論家が何かの歌詞について「『真っ赤に燃える夕陽』などあり得ない。夕陽は所詮淡い光だ」というようなことを書いているのを読みました。なんと貧弱な自然体験なのだろうと思ったものです。
田園地帯に暮らしていると、遮るもののない空が見事に赤く燃える日があります。一つの秋にそう何度もあるわけではありません。その色を都会に住む人に見せたいと強く思います。
残念ながら、私がそんな空に見とれて立ち止っていても、怪訝な顔をして通り過ぎる人がほとんどですが。

私の秋の色は、刈り入れの終わった田んぼに積まれた藁の色です。そしてその上に寝転んで見た抜けるような空の青です。

(S) 09-12-02 (水) 18:23

MKさん、コメントありがとうございます。
私が想い浮かべる秋の色は漆と櫨(ハゼ)の葉の色です。これはもう広葉樹の中でも抜きん出て赤いですね。ただ、私は被れ易いので遠くから眺めるだけですが…。

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