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生活音痴

投稿者:(S)

このところ注文家具の相談をいただくことが多くなった。既製の商品では飽き足らず「世界でたったひとつのものが欲しい」という方からの問い合わせ?と思われるだろう。しかし、それは手づくり家具工房のキャッチフレーズ。当方への相談はこれくらいの寸法でこんな機能、それを相応の価格で…、というきわめて切実な要望である。そして、連絡をいただく方の90%以上が女性であり、生活の主体が女性であるのがよくわかる。ところが、以前にも述べたように商品を開発する現場は圧倒的に男が多い。しかもその男たちは、これまた圧倒的に生活音痴が多いのである。

九州では一般に「男子、厨房に入らず」が常識のようだ。また、料理のみならず、家事は女がするものと決めてかかっているフシがある。「お宅のご主人もそうですか?」と奥さんに聞くと、「そうそう、うちのは家事なんかしたことがないんですよ」とにっこり。「それが男ぞ!」と暗に褒めての笑みである。そして、生活音痴のその男が生活商品を作っているのだから、市場に欲しいものがないと不満を聞く事になる。売れる商品を作りたいなら、試作したものを自ら使い、修正を重ねて完成度を高める努力が必要だ。九州男児を粋がっていても、何の意味もない。

写真の鍋は有田の李荘窯さんの新製品で「ずぼら鍋」と言い、一人用の料理をできたまま食卓へ運び、そのまま食べるという発想のもの。正に名のごとく、ずぼらな人用に調理器と食器を兼ねた商品である。試作品を送ってくれたので早速試してみると底の平面部分が少ないため五徳に乗せると不安定であった。そのことを窯元に伝えると1ヶ月も経たずに改良品が送られてきた。一人用の道具としてとても使い勝手がよい。 これを考えた寺内社長は、蕎麦を自ら打って客人に振舞うくらいだから、決して料理音痴ではない。出来上がった試作品をあまり吟味せず、急いで私に送ってくれたからこの問題が生じたものと思われる。修正を重ねて完成したこのずぼら鍋、9月からの家庭画報通販「秋の号」で扱われることになった。

食に関する話が続いた。さて、次は…。(S)

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