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デザインと遊び

投稿者:(S)

お箸に続いてマドラーの話。といっても、使い勝手がどうこうではなくデザインについてである。写真のマドラー(パッケージには商品名がdrink stirrerとある)は、東京・吉祥寺のインテリアショップで買った(5本組で1000円)ものだが、とても楽しいデザインだ。

グラスの中でジュースやウイスキーの表面から突き出ていると「Help me!」と叫んでいるような臨場感があり、そこがなんとも面白い。さらに興味を引くのは、このマドラーがタイのデザイナー集団によって作られていることだ。遊び心いっぱいの雑貨を世に出しているのは「Propaganda」という、“sense of humer & unpredictability(ユーモアと奇想天外なお洒落心)”をコンセプトにして1994年にタイで創られた組織だそうだ。<propagandaonline.com>

数年前に私はタイの大学生や若い社会人デザイナーを連続5日間、朝から夜まで(実際に会場に泊り込んで課題をこなす人たちが大勢いた)指導したことがある。そこで気づいたのは、デザインに対する意欲と努力は日本の若者を上回るということ。それはデザインに関する飢餓感から来るものと言ってよいのかもしれない。デザインが溢れている国と、当時は未だ枯渇していた国との学ぶ意識の差を強く感じたものだ。そのタイで、人の心をくすぐる雑貨が生まれていることに興味を持ち、期待する。

遊びをデザインするのは意外に難しい。下手すると単に“お遊び”になってしまう。ユーモアが人を感動させるには、それが上品な洒落っ気に満ちていることが必要だろう。ヨーロッパ、特に北欧などには思わず笑ってしまう商品が洗練されたデザインの中に混ざって店に並んでいる。それに比べ、日本は根が真面目なのか、ユーモアという点では海外に敵わないようだ。

ユーモアにあふれる商品を作ろうとするなら色や形が自由になる素材が望ましく、それには樹脂が最も適っている。鮮やかな色、思い通りのフォルムが表現できるから楽しいものが作れ、現にpropagandaの商品は殆どがプラスチック製である。

「遊びがない商品は窮屈や」と言ってさまざまなアイディアを凝らしたものを作っている大阪の某プラスチックメーカーの社長さん、意に反して商品があまり売れないので不満を漏らす。曰く、「日本にはユーモアがわかる奴がおらん。ほんま、日本人はあかんわ」。しかし社長、それって単にエッチなだけじゃありませんか?(S)

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